ロードバイク・コラム『ロードバイク、雨天走行時の注意点』

『ロードバイク、雨天走行時の注意点』
ロードバイクは、基本的に雨天時は危険なこともあり走行しないものですが、ブルベという長距離をひた走るライドとか、レースに出場する方は雨天決行もありますので雨天走行を経験しているかと思います。
ただし、ロードレースを目指さなくとも、ロードバイクで出かけその外出先で急な雨に降られるとか、天気予報が外れて雨降りになると言うことはあるでしょう。そうなりますと、いやでも雨の中を走らなくてはなりませんので、今回は雨ロードバイクの雨天走行のコツをご紹介していきます。
■雨天時走行の注意点とは
◇滑りやすい路面は走らないようにする
未舗装の土の路面ならともかく、雨でぬれているアスファルトやコンクリートの道路は、タイヤのグリップはあるものの、ちょっとしたことでスリップすることもあります。
すなわち、濡れた路面はとかく滑りやすいということなのですが、特に危険な路面はマンホールや道路工事中の鉄板のような金属面です。
そういう路面は、ロードバイク走行だけでなく普通に歩いているときでも、よく滑るものです。
走行中マンホールを踏まないようにと言ってもスピードが出ている場合、「あっ、マンホール」と見つけても避けるのはなかなか難しいものです。
無理に避けようとして、ハンドルを操作したことで車体がふらつき転倒しそうになりヒヤッとすることにもなります。
不可抗力でマンホールや鉄板面などを走行しなくてはならないときは、ハンドルを操作してバイクを傾けずに真っすぐ走り抜けることが重要です。
そして、その時はペダリングをせずブレーキングもかけないように通り抜けるようにしましょう。
◇ブレーキがあまり利かなくなる
雨天時にロードバイクで走りますと、驚くほどブレーキが利かない状態になります。
ロードバイクにリムブレーキを装着している場合は、雨降りでブレーキシューが濡れてしまい、リム自体も濡れていますので摩擦を起こしにくくなり、そのためブレーキレバーをきちんと握りしめてはいるのに、ホイールが空転しまうことからブレーキが利きにくくなります。
そのため、思っているところで車体は止まらなくなりますので、それを踏まえて、雨天時にはスピードを控えめにしなくてはなりません。
最近、普及し始めているディスクブレーキ搭載のロードバイクですと、リムブレーキよりブレーキの利きはいいのですが、仮にブレーキが利いてもタイヤが路面にグリップしなければ簡単に転倒してしまうわけです。
したがって、まず雨天時はスピードを控えめに走行することと、いつもより早めにブレーキを作動させるアクションが必要となります。
■覚えておきたい雨天時に走るため知恵
ロードバイクで、雨天時に走行しなければならないときは、ちょっとした工夫や準備で雨天の走行も少しは走りやすくなるものです。
ここでは、それをご紹介していきます。
◇タイヤの空気圧をやや下げる
濡れた路面が滑りやすいため、タイヤの空気圧を通常走るときより、ほんの少し下げてみることでタイヤのグリップ力が増します。
空気圧の下げる量ですが、体重68キロの場合は通常は前輪7.0BAR、後輪7.2BARに設定しますが、雨天の場合は前輪6.8BAR、後輪7.0BARを目安に合わせてみるようにしてみましょう。
◇昼間でもライトオン
雨が降っていますと自分の視界もよくないように、周囲の車からもあなた自身が見えにくくなっています。
そのため、走行中の自分の存在を認識してもらうために、明るい昼間でもライトをつけて走ることをおすすめします。
◇視界確保に努める
雨天時は、走行中の視界確保が困難を極めます。
ロードバイク走行時には、アイウェア(サングラス)をかけて走る方は、多くいらっしゃると思います。
これは、強い紫外線や目に飛び込む虫、砂埃や小石、走行風による眼球の乾燥防止のためなのですが、雨天走行時にアイウェアをかけていますとレンズ面が濡れてしまい、完全に視界が不良となります。
車ならばワイパーが雨水を蹴散らしてはくれますが、アイウェアにはフロントガラスと違ってワイパーがありませんので、顔に雨水がかかるのを我慢してでもアイウェアを外して走行することをおすすめします。
◇サイクルキャップは、雨走行時にも便利なアイテム
アイウェアを外すと、雨のしぶきが顔に遠慮なしにかかってきます。
これを少しでも防いでくれる便利なアイテムがサイクルキャップです。
キャップのツバ部分が、目に雨が入りこむのを防いでくれますので、雨天走行時にはキャップを被ることをおすすめします。
■まとめ
ロードバイクの雨天走行のコツは、雨天時における様々な状況把握が重要です。たとえば、ブレーキ制動力を知り、安全な車間距離を覚えておき、そして濡れた路面はグリップが良くないことを把握しておきましょう。
そのうえで、スピードは控えめにして、コーナーを曲がるときはゆっくりと走ることを心がけましょう。
そして、路面がぬれると滑りやすくなるマンホール、鉄板の面など上を通過するのを極力避けるように走行するようにしましょう。