ロードバイク・コラム『ロードバイクの乗り方「理想的なフォームと走るための筋肉強化方法」』
『ロードバイクの乗り方「理想的なフォームと走るための筋肉強化方法」』
ロードバイクは、ハンドル、ペダル、サドル、この3か所に自身の体重をバランスよく分散して乗ります。
ロードバイクが他の自転車よりも長距離を走ることができるのも、この体重を分散する姿勢のおかげとも言われます。
ただし、初心者のうちはロードバイクに長時間乗ると肩が凝ったり、腰が痛くなるのは、ロードバイク乗車時のフォーム(姿勢)が良くないとか、体幹が鍛えられていないことに原因があると言われています。
そこで今回は、楽しく上手にロードバイクを楽しむために、ロードバイク乗車の理想的なフォームや体幹を鍛える筋肉強化方法についてご紹介していきます。
■ロードバイクに乗るには、フォーム確立が重要
ロードバイクに乗る時のフォームは、他の自転車の場合と違って独特な前傾姿勢をとります。
そして、フォームの基本は体に無駄な力を入れないことですが、この前傾姿勢がきちんと取れないと、無意識に体に無駄な力が入ってしまいます。
この状態で走りますと、楽しいロードバイク走行も体がストレスを感じてしまい、ただ疲れがたまっていくだけとなってしまいます。
初心者の方が起こしやすい無駄な力を入れてしまうのは、腕だけで体重を支えてしまうからです。
こうなりますと、上半身はガチガチになってしまい、ハンドルやブレーキの操作もうまくいかなくなる場合があり、急なアクシデントに対応できずに怪我を誘発してしまうこともあります。
■ロードバイクの正しいフォーム
ロードバイクを上手に乗りこなし、長距離乗車してもあまり疲れずにするには、ハンドル、ペダル、サドルの3か所に体重を分散し鍛えられた筋肉で走ることが重要です。
そのためには、ハンドル、サドル、ペダルへの体重のかかり方を適正に分散させていくために、自身に適正なフォームを確立する必要があります。
そうは言っても、ペダルに体重を分散させて乗るというのは難しい感覚です。
マスターするには、最初はサドルとハンドルへの荷重バランスを取りながら、3ペダルへの適正な荷重を探ってみましょう。
まずは、サドルだけに体重を預けるように座りペダルを漕いでみます。
すると、ペダルに体重がかからない分、太もも裏の筋肉を使わなければ漕ぐことができないことに気がつきます。
そこで次に前かがみになってハンドルに最大限荷重をかけて走ると、今度は太も前の筋肉を使うようにペダルを漕ぐことがわかります。
最後にハンドルに軽く手を添えて体重をかけずに、腰回りの筋肉で上半身を支えてペダルに体重がかかるようなイメージで漕いでみましょう。
基本的に、ロードバイクを漕ぐ動きは全身運動ですので、この走行イメージの荷重のバランスの良いかけ方が正しいフォームへとつながり、脚の筋肉も無駄なく使えパワーを楽に出せることから、長時間漕いでもあまり疲れなくなります。
走行するとき、前傾姿勢をそのままキープして強力な力をペダルに加えていくには、脚の筋肉と強靭な体幹が必要になり、これを連動して使うことで、ロードバイクのスピードも格段に速くなっていきます。
■ロードバイクで無理なく走るための筋トレ方法
ロードバイクでスピードを保ちつつ漕ぐためには、そこに力強いペダリングがなくてはなりません。
そのためには、ペダルをしっかりと踏み込み、力を伝えるのに必要な筋肉である「大腿四頭筋」と膝を曲げて脚の持ち上げをする「ハムストリングス」という二つの筋肉組織がロードバイクに乗るために重要な筋肉となります。
◇スクワット運動の正しい方法
「大腿四頭筋」と「ハムストリングス」の二つの筋肉を、効率的に鍛えられる方法として「スクワット」という運動があります。
スクワットは、ご存知のように両手を後頭部に当てたまま屈伸運動をするもので、比較的簡単なトレーニングですが、正しい方法で行わないと腰を痛めたりしてしまうこともあります。
そこで、スクワットを行うときに気をつけたいのは、膝をかばうあまり上体が丸まってしまうことです。
丸まってしまうと、腰に負担がかかるようになり鍛えるべき太ももの筋肉にあまり負荷がかからなくなり、結局筋肉を鍛える効果をあまり上げられません。
正しいスクワットは、背中をまっすぐに保ち膝は曲げるイメージではなく、お尻をまっすぐ落とすようなイメージですると良いでしょう。
◇腰への負担を軽減できる運動「フロントランジ」
腰への負担をカバーするためには「フロントランジ」という方法があります。
この運動はスクワットと同じく、「大腿四頭筋」と「ハムストリングス」を鍛えられる方法です。
まずは、両脚を揃えて片脚を大きく前にスライドさせ、後ろ脚を床ぎりぎりの位置まで下げて体勢を維持する筋力アップ方法です。
深く腰を落とすと筋肉強化につながりますが、落としすぎますと体重を支えている脚の腱に負荷がかかりすぎて、腱を痛めやすくなりますのでその点を十分に注意してください。
■まとめ
ロードバイクに乗るには脚の筋肉を鍛えるのが重要なのですが、体感(胴体周りの筋肉)を鍛えるのも重要です。
体幹を鍛えることで、身体のバランスや重心がぶれなくなり、効率的に筋肉パワーをロードバイクに伝えることができます。
先ほどの脚の筋肉強化とともに、腰回りや背中などの体幹強化トレーニングも並行して行うことをおすすめします。